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脆弱性情報

Jenkins本体に脆弱性15件、修正版へ更新を

サイバーセキュリティ情報センター 編集部

画像はイメージです。記事に出てくる組織や現場とは関係ありません。

自動ビルドの基盤 Jenkins の本体の脆弱性15件が公表されました。初期設定の途中でログインなしに管理者を作られるものもあります。悪用の記載はありません。2.588 または LTS 2.580.2 へ更新してください。

脆弱性の概要

重要CVSS8.8
対象
開発基盤
悪用
確認されていない
影響
権限の低い利用者にコードを実行されるおそれ
修正版
修正版あり
公表元
Jenkins
影響を受ける製品
製品対象のバージョン修正版
Jenkins 週次版2.587 以前2.588
Jenkins LTS2.580.1 以前2.580.2

製品の履歴:Jenkinsの脆弱性一覧

やること

Jenkins はソフトの自動ビルドやテストに使う開発基盤です。自社で動かしている場合は次のバージョンへ更新してください。

  • 週次版は 2.588 です
  • LTS 版は 2.580.2 です

先に急ぐ環境は2つあります。初期設定(セットアップウィザード)を終えていない Jenkins と、API トークンが外に出た可能性のある Jenkins です。

何が危ないのか

Jenkins プロジェクトは10月28日に本体の脆弱性15件を公表しました。13件が High、2件が Medium で、公報に悪用の記載はありません。プラグインの脆弱性は、この公報には含まれません。

CVE-2026-117612 は、設定データ(XML)を読み込むときの確認が抜けている欠陥です。公報の説明では、全体の読み取り権限(Overall/Read)に加えて、ユーザーアカウントを持っているか、設定ファイル(config.xml)を送れる権限(ジョブの設定権限など)があると、任意のクラスを動かしてコードを実行できるおそれがあります。匿名の利用者だけでは条件に足りません。公報には CVSS のベクトルだけが載っていて、そこから基本値を計算すると 8.8 です。

CVE-2026-117618 は初期設定の処理の欠陥です。最初の管理者を置き換えている最中に、Jenkins 自身のユーザーデータベースの窓口が、設定の完了を確かめません。ログインしていない攻撃者が割り込んで、管理者アカウントを作れるおそれがあります。ただし、タイミングを合わせる必要があり、攻撃の難しさは高いと評価されています。

CVE-2026-117619 はログイン状態を保つ Cookie(remember-me)の欠陥です。この Cookie は、取得したときの認証方法に左右されず、API トークンを使った通信でも発行されていました。トークンを無効にしたあとも、手元の Cookie で接続が続くおそれがあります。修正版は、トークンなどの Basic 認証の通信からはこの Cookie を発行しなくなります。公報は、修正前に発行された Cookie が無効になるかどうかは示していません。

15件の見分け方

15件の多くは、ログインして一定の権限を持つ人が悪用する欠陥です。必要な権限は件ごとに違います。

  • 全体の読み取り権限だけで足りるもの:エージェント名を使ったパス指定での config.xml の読み込みと上書き(CVE-2026-117616)、パンくずリストの表示を使った保存型 XSS(CVE-2026-117623)、HTTP プロキシ設定の取得(CVE-2026-117625、Medium)、ファイルブラウザの CVE-2026-117626(Medium)
  • ジョブや構成の設定権限が要るもの:エージェント起動コマンドの承認の回避(CVE-2026-117614、Agent/Configure)、ファイルの任意作成(CVE-2026-117617)など
  • 認証が要らないもの:CVE-2026-117618 だけです

全体の読み取り権限は、社内の多くの人に配りがちな権限です。誰がどの権限を持っているかが、被害の広がりを決めます。

更新できないとき

公報は、修正版に上げられない場合の緩和として、CSP(ブラウザーが読み込む内容を制限する仕組み)を有効にする方法を挙げています。週次版 2.539 以降、LTS 2.541.1 以降が対象です。ただし、効くのは XSS 系の一部の項目に限られます。管理者を作られる欠陥や、コードを実行される欠陥は防げないので、更新の代わりにはなりません。

対象

週次版は 2.587 以前、LTS 版は 2.580.1 以前が対象です。公報は、特に断りがなければそれより前のバージョンもすべて対象としています。

自社で確かめること

  1. バージョンを確かめるJenkins の管理画面でバージョンを確認してください。開発を委託している場合は、委託先の環境も問い合わせてください。
  2. 公開の範囲を確かめるJenkins がインターネットから見えていないかを確かめてください。設定を終えていない Jenkins は、特に外から触れない場所に置いてください。
  3. 権限とトークンを見直す読み取りの権限を広く配っていないかを見直してください。無効にした API トークンがあるなら、その Cookie での接続が残っていないかも確かめてください。
自社で確かめるのが難しい場合はCyberScope のセキュリティ診断(3万円から)

出典

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