Linuxカーネルに遠隔で狙える脆弱性、CVSS 9.8で更新を

Linux の
脆弱性の概要
- 対象
- Linux
- 悪用
- 確認されていない
- 影響
- ログインなしで遠隔からコードを実行されるおそれ
- 修正版
- 修正版あり
- 公表元
- Red Hat / Ubuntu / Debian
| 製品 | 対象のバージョン | 修正版 |
|---|---|---|
| Linux カーネル 7.2系 | 7.2.10 より前 | 7.2.10 |
| Linux カーネル 6.18系 | 6.18.56 より前 | 6.18.56 |
| Linux カーネル 6.12系 | 6.12.113 より前 | 6.12.113 |
| Linux カーネル 6.6系 | 6.6.159 より前 | 6.6.159 |
| Linux カーネル 6.1系 | 6.1.190 より前 | 6.1.190 |
| Linux カーネル 5.15系 | 5.15.223 より前 | 5.15.223 |
| Linux カーネル 5.10系 | 5.10.272 より前 | 5.10.272 |
| RHEL 10 | 修正版より前 | kernel-6.12.0-211.72.1.el10_2 |
| RHEL 9 | 修正版より前 | kernel-5.14.0-687.64.1.el9_8 |
| RHEL 8 | 修正版より前 | 4.18.0-553.182.1.el8_10 |
| Debian 13 / 12 | 修正版より前 | 6.12.113-1 / 6.1.190-1 |
| Ubuntu 22.04〜26.10 | 修正の公開前 | 準備中(11月5日時点) |
やること
Linux サーバーのカーネル(OS の中心部分)を修正版へ更新してください。Red Hat は、完全な対策はカーネルの更新だけだとしています。
- Red Hat は11月1日に RHEL 8・9・10 の修正版を出しました
- Debian も修正版を公開しています
- Ubuntu は11月5日の時点で修正を準備中です
すぐに更新できない場合、Red Hat は IP オプション付きの通信を nftables で落とす方法を示しています。この方法は危険を減らすだけで、攻撃を完全には防げません。
何が危ないのか
CVE-2026-98432 は IPv4 の TCP 接続を処理する部分の欠陥で、処理が重なると解放済みのメモリを使ってしまいます。タイミングを合わせた通信を送られると、システムの停止やコードの実行につながるおそれがあります。ログインも利用者の操作も要りません。CVSS は 9.8 です。
遠隔でのコード実行が実証されたのは、MPTCP という機能で待ち受けるサーバーです。Go の開発チームは、欠陥そのものは MPTCP に限らないと説明しています。
Sophos は11月6日の更新で、悪用の公開報告は把握していないとしています。動く攻撃コードの公開についても、Akamai が11月2日の時点で確認していないとしています。
対象
Linux 4.4 以降が対象です。IPv4 の TCP で待ち受けるサービスが狙われます。
ネットワーク機器にも影響が及びます。Sophos Firewall は修正の配布を始めました。WatchGuard は、Firebox は MPTCP が無効で、実証された手順には当たらないとしています。
自社で確かめること
- カーネルのバージョンを確かめるLinux サーバーで uname -r を実行し、配布元の修正版と見比べてください。更新したあとは再起動で反映してください。
- 機器の案内を見るファイアウォールなどの機器にも Linux が入っています。開発元の案内を確かめてください。Sophos は修正を配布し、Fortinet は多くの製品を調査中です。
- Go のプログラムを確かめるGo 1.24 以降で作ったサーバーのプログラムは MPTCP が既定で有効です。Go の開発チームはカーネルの更新を勧めています。
出典
- Red Hat「RHSB-2026-016」
- Red Hat「RHSA-2026:93413」(RHEL 10)
- Red Hat「RHSA-2026:93412」(RHEL 9)
- Red Hat「RHSA-2026:93414」(RHEL 8)
- Ubuntu「CVE-2026-98432」
- Debian「CVE-2026-98432」
- Go チーム「oss-security への投稿」
- Akamai「CVE-2026-98432 の解説」
- Sophos「sophos-sa-20261102-linux-kernel-tcp」
- Fortinet「Linux kernel RCE CVE-2026-98432(FG-IR-26-188)」
- WatchGuard「WGSA-2026-0033」



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