掲載記事 149本きょう +112026年11月7日(土)運営:株式会社Rabbitly

  1. 速報メール配信「アララメッセージ」に不正アクセス、約8,100万件が流出
  2. 新着今週のセキュリティまとめ 11月1日〜7日
  3. 新着政府がサイバー緊急対策パッケージ決定 お助け隊に復旧支援を追加
  4. 新着退職者のアカウント、片づけ漏れを防ぐ5つの手順
  5. 新着金融庁、漏えい情報を使う偽メールの増加に注意 利用者に4つの要請
  6. 新着個人データが漏れたときの報告 速報は3〜5日、確報は30日
  7. 新着大学コンソーシアム大阪に不正アクセス、学生1,434人分が対象
  8. 新着JP労組の委託先に不正アクセス、組合員2万7,139人の情報が漏えい
  1. トップ
  2. コラム
  3. 【2023年】英物流KNP、ランサムウェアで破綻 700人超が職を失う
コラム

【2023年】英物流KNP、ランサムウェアで破綻 700人超が職を失う

事故 掲載 サイバーセキュリティ情報センター 編集部

この記事は、2023年に起きた事故のその後を振り返るものです。最新のニュースではありません。

画像はイメージです。記事に出てくる組織や現場とは関係ありません。

英国の物流グループ KNP は2023年、ランサムウェアの攻撃から3か月後に経営破綻し、700人超が職を失いました。英国内務省の文書と報道をもとに、起きたことと中小企業が今できることをまとめます。

何が起きたのか

KNP Logistics Group は英国の物流グループです。英国内務省の文書は同社を英国の非公開の物流グループで最大級の1社と説明し、別の評価の文書は英国最大の物流会社と書いています。

同社はランサムウェアの攻撃を受けました。ランサムウェアはデータを暗号化して使えなくし、元に戻す代わりに金銭を要求するウイルスです。内務省の文書によると、同社は2023年9月、3か月前に受けた攻撃が経営破綻の原因だと説明しました。

報道によると、同社は創業158年で、Knights of Old のブランドで約500台のトラックを動かしていました。攻撃したのはランサムウェアの集団 Akira です。

会社に何が起きたのか

  • 時期:攻撃から3か月後の2023年9月に破綻
  • 雇用:700人超が職を失う(英国内務省)。内務省の文書が注に挙げた記事の見出しは730人
  • 身代金:額は公表なし。報道によると、交渉の専門家は最大500万ポンドと推定
  • 支払い:報道によると、その規模の支払いは選択肢になかった
  • 保険:報道によると、サイバー保険に加入。支払われたかどうかは公表なし

なぜそこまで広がったのか

報道によると、入口は社員1人のパスワードでした。攻撃者がパスワードを推測して社内のシステムに入ったと、調査した人たちはみています。内務省の文書に入口の説明はなく、調査した人の名前も記事にはありません。

その後、重要なデータが暗号化され、会社は自社のデータを使えなくなって業務が止まりました。攻撃者は社内の仕組みが全部または一部動いていないと伝え、対話を求めるメッセージを残しました。

同社はサイバー保険に入り、業界の IT の基準も満たしていたと報じられています。それでも、データが使えなければ業務を続けられませんでした。報道によると、同社の取締役はこれほど高度な攻撃に耐える備えはなかったと話し、企業に義務的な監査を設けるよう求めています。車の車検にたとえた提案です。

英国政府の動き

内務省は2025年1月14日に出した協議の文書で、KNP を被害の例に挙げています。

文書の案は3つです。公共部門と重要インフラの事業者に身代金の支払いを禁じること、それ以外の被害者には支払いの前に届け出を求めること、被害の報告を義務にすることです。報告の案は最初の報告を72時間以内、詳しい報告を28日以内としています。届け出の仕組みを小規模な事業者にも広げるかどうかは論点の1つでした。

2025年7月22日の政府の回答は、3つとも検討を続けるとしました。報告の期限は72時間の案を残し、対象の範囲や基準はこの時点で決まっていません。回答には、新しい対策が小規模な事業者に不釣り合いな負担を与えるのではないかという懸念も記されています。

中小企業が学ぶこと

外から入れる入口には多要素認証を設定しましょう。多要素認証はパスワードに加えてスマートフォンなどでも本人を確かめる仕組みで、パスワードが推測されても、それだけでは入れなくなります。進め方はパスキーの始め方 まず管理者のアカウントからにまとめています。

保険は業務を止めないための備えではありません。バックアップは暗号化されない場所に置き、実際に戻せるかを試しておきたいところです。

データが全部使えないとき、何日業務を続けられるかを見積もりましょう。その日数と、手元の資金で払える給与や仕入れの月数を比べておくと、経営の判断材料になります。KNP では攻撃から破綻まで3か月でした。受注、配車、請求のどれから戻すかの順番も、その見積もりと一緒に決めておきます。

自社で確かめること

  1. パスワードだけで入れる入口VPN、メール、クラウドの管理画面を書き出し、パスワードだけで外から入れるものがないかを確かめます。
  2. データが使えない日の見積もり受注や配車などのデータが全部使えないとき、何日業務を続けられるかを部署ごとに書き出します。
  3. 保険の対象サイバー保険に入っている場合は、休業の損失、調査費用、復旧費用のどれが対象かを証券で確かめます。
自社で確かめるのが難しい場合はCyberScope のセキュリティ診断(3万円から)

出典

コメント 0

まだコメントはありません。

関連記事