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政府がサイバー緊急対策パッケージ決定 お助け隊に復旧支援を追加

サイバーセキュリティ情報センター 編集部

画像はイメージです。記事に出てくる組織や現場とは関係ありません。

政府は11月6日、相次ぐ不正アクセスを受けて「サイバーセキュリティ緊急対策パッケージ」を決めました。お助け隊サービスへの復旧支援の追加や、警察の法人専用窓口など、中小企業に関わる施策が並びます。

何が公表されたのか

政府は2026年11月6日、サイバーセキュリティに関する関係閣僚会議を開き、「サイバーセキュリティ緊急対策パッケージ」を決めました。国家サイバー統括室の特設サイトが決定を載せています。会議の資料に付いたパッケージの文書は「案」と題されており、本文にも日付が入っていません。

漏えい事案では既知の脆弱性の放置や設定の不備など、基本的な対策の不足が多く見られるとしています。AI の進展で、こうした隙が短い時間で大規模に突かれるようになったことも理由に挙げました。個人情報を必要以上に持たないなど、侵入されても被害を小さくする備えも求めています。

柱は基本的な対策の徹底、情報収集と捜査・分析の強化、攻撃への対処、被害者の支援と被害拡大の防止の4つで、早く始められる施策を中心にまとめています。

中小企業に関わる施策

「サイバーセキュリティお助け隊サービス」に、被害時の診断、定期的なバックアップと復旧の支援、定期的な脆弱性診断などを加えます。お助け隊は異常の監視、緊急時の支援、簡易な保険などを安くまとめて提供するサービスです。一定の基準を満たす専門の事業者が、現場で初動の対応を助けます。今回の追加で、初動から復旧、その後の備えまで続けて支援できるようにするとしています。

全ての都道府県警察本部に、法人専用の相談・通報窓口「サイバー被害110番(仮称)」を開きます。窓口は2026年中、専用ダイヤルは2026年度中の整備を予定しています。この窓口は、知事部局などにある中小企業向けの相談窓口と、相談を受けたときの情報共有や引き継ぎで連携します。2026年中に始める予定です。

年内から経済産業局と IPA が税理士会や商工団体、都道府県警察と連携して説明・相談会を開きます。IPA は、サプライチェーンの企業が参加し、攻撃を24時間365日監視する観測網の実証も2027年の年始をめどに始めます。

すでに始まっている窓口もあります。10月27日に設けた無料の特別相談窓口は中小企業向けのサイバー特別相談窓口、全国のよろず支援拠点に設置で、同じ時期に統括室が出した基本対策の呼びかけは国家サイバー統括室、Webとアプリの基本対策の徹底を事業者に要請で扱っています。

被害を受けたときの支援

パッケージは、被害に遭った組織が何が起きたのか分からず、どこへ相談すればよいかも分からないまま孤立している状況を挙げています。そのため、次のような仕組みを新たに作るとしています。

  • 官民サイバー救援隊(仮称):被害組織から支援の要請があり、必要性や緊急性が特に認められる場合に、官民の専門人材を派遣して初動対応を助けます。2026年度中の早期に国家サイバー統括室へ事務局を置いて準備を進めます
  • ジョイント・レスポンス・チーム(仮称):国民の生命や財産に重大な危害が出るおそれが大きい事案で、統括室や所管省庁、警察、防衛省・自衛隊の職員が被害組織の同意を得て派遣されます。聴取が何度も重ならないようにして、被害組織の負担を減らすのが狙いです。2026年度中の早期に運用を始めます
  • ファスト・フォレンジック・フォース(仮称):警察に置く専門の組織で、ログの保全や原因の調査といった初期対応を受け持ちます
  • アウトリーチ・チーム(仮称):被害に遭うおそれのある組織に、統括室から先に連絡して助言します。11月中の新設を予定しています

派遣するかどうかは、救援隊もジョイント・レスポンス・チームも、被害の状況や事案の影響の大きさを見て決めます。中小企業が最初に連絡する先は、上のお助け隊と警察、IPA、よろず支援拠点です。

被害が出たあとの二次被害への備えも入っています。漏れた個人情報を使った詐欺電話やフィッシングなどを防ぐため、統括室と所管省庁が注意喚起を出す体制を強めます。一般の人が相談できる窓口としては、消費者ホットラインの188を総合的な入口にし、全国約6万人のデジタル推進委員もセキュリティの助言をする役割を担います。

データの持ち方と取引

個人情報保護委員会は安全管理措置のガイドラインの改正を早め、2027年1月中の施行を目指します。不正アクセスを防ぐために事業者が行う対策を、ガイドラインの安全管理措置の全項目の「手法の例示」に盛り込む形で強めます。本人確認で受け取った画像の保存期間や保存方法についても、2026年度中に業種ごとに注意喚起などを行います。運転免許証の画像による本人確認については国民が不安を感じているとして、マイナンバーカードの IC チップを読み取る本人確認を使える場面を広げるともしています。

2027年3月ごろに始まる SCS 評価制度は、大企業の委託先管理の手法としてすすめるとしました。★を取った企業が攻撃を受けたときに国家サイバー統括室が関係情報を求められる仕組みも入れます。パッケージは、サプライチェーンの弱点になりやすい中小企業への取り組みとして、お助け隊を広げることも挙げています。

自社で確かめること

  1. 被害時の連絡先を控えるIPA の特別相談窓口、よろず支援拠点、都道府県警察のサイバー窓口のうち、どこへ連絡するかを社内の連絡表に書いておきます。
  2. 本人確認書類の画像本人確認で受け取った運転免許証などの画像を保存していないか、保存する期間と場所が決まっているかを確かめます。
  3. 委託先のシステムも一覧に委託先が運営する Web システムを含めて、自社の情報を扱うシステムの一覧があるかを点検します。
自社で確かめるのが難しい場合はCyberScope のセキュリティ診断(3万円から)

出典

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