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漏洩情報

Ahold Delhaize、攻撃で売上最大2.5億ユーロ減の見通し

サイバーセキュリティ情報センター 編集部

画像はイメージです。記事に出てくる組織や現場とは関係ありません。

欧州と米国で小売店を展開するAhold Delhaizeは第3四半期決算で、10月のサイバー攻撃により第4四半期の売上が2億〜2.5億ユーロ、営業利益が7,500万〜1億ユーロ減る見通しを示しました。

この事故の概要

流出の恐れがある件数公表なし
公表日
2026年11月4日
組織
Ahold Delhaize(小売)
原因
サイバー攻撃(種類は公表なし)
漏れた情報
持ち出しの証拠は見つかっていない(10月19日時点)
発覚
2026年10月

何が起きたのか

欧州と米国で小売店を展開するAhold Delhaizeは、2026年10月12日に最初の公表を行いました。19日の続報では、IT基盤で不審な活動を検知し、一部のシステムを予防のために止めたと説明しています。調査で、他者の悪意ある行為だったと確認しましたが、攻撃の種類は公表されていません。

同社は、ウェブサイトとアプリを含む一部のシステムを止めました。影響は欧州と米国の多くのブランドに及び、ブランドごとに程度が違いました。名前が挙がったのは、Albert Heijn、Etos、Gall & Gall、Ahold Delhaize USAの各ブランド、ベルギーとCSE(中東欧)地域のブランドです。店舗は、すべてのブランドで開いたままでした。

オランダの国家サイバーセキュリティセンターには、発覚から24時間以内に通知しました。19日にはオランダ警察に正式に届け出ています。

19日時点の復旧の状況は次のとおりです。

  • Albert Heijn:ウェブサイトとアプリは復旧し、宅配は23日から再開の見込み
  • EtosとGall & Gall:ウェブサイトは利用可能
  • Ahold Delhaize USAのブランド:ネット通販は「数日中」に戻る見込み
  • ベルギー:ネット通販は通常どおり
  • CSE:ほとんどのウェブサイトとアプリは利用可能

復旧は、食料品の配送を支えるため、段階的に進めたとしています。

漏れた情報

10月19日の発表では、顧客、従業員、取引先の機密データが持ち出されたことをうかがわせる証拠は、いまのところ見つかっていないとしています。調査は続いており、11月4日の決算の発表文には、この点の記載がありません。「証拠はない」という19日の説明と、4日の発表で触れていないことは、別のこととして読みます。

経営への影響

同社は11月4日の第3四半期決算で、影響の見積もりを示しました。第4四半期の売上は2億〜2.5億ユーロ、調整後と国際会計基準(IFRS)の営業利益はそれぞれ7,500万〜1億ユーロ減る見通しです。対応と復旧の追加費用が、2026年のIFRS営業利益に与える影響は小さいとしています。第3四半期の決算そのものは、今回の件の影響を受けていません。

影響が出たのは、ベネルクスと米国のオンライン機能と、ベネルクスのサプライチェーンです。bolは、この件の影響を受けていません。混乱の大半は2週間で収まりましたが、正常に戻す作業は続いています。顧客には、混乱の間、期待どおりのサービスを提供できなかったことをわび、戻ってきた顧客向けの特典を用意しています。

通年の見通しも見直しました。

  • 調整後の営業利益率:約4.0%
  • 調整後の1株利益の伸び(為替一定):中位から高位の1桁台から、低位の1桁台へ
  • フリーキャッシュフロー:23億ユーロ以上から約21億ユーロへ。この引き下げには、セルビアの新しい支払い規制の影響も含まれ、発表文は両者の内訳を示していません

日本の会社に関係すること

同社の見積もりでは、追加の対応費用よりも、売上と利益の減少の方がはるかに大きく示されています。自社でも、サイトや受発注を止めたときの1日あたりの損失を計算しておくと、対策費を判断する材料になります。

この件から、次のことを平時に決めておけます。

  • 攻撃の疑いがあるとき、システムを止める判断を誰がするか。同社は、止める判断が正しかったと説明しています
  • 止めたあと、どの順番で戻すか。同社は復旧を段階的に進め、食料品の配送を支えることを考えて進めました
  • サイトやアプリが止まっても、店舗や電話で続けられる業務はどれか。同社は、店舗を開けたまま、ネット通販だけを止めました

自社で確かめること

  1. 止まったときの損失の見積もり通販サイトや受発注を止めた場合に、1日あたりいくら売上が減るかを計算します。対策費を判断する材料になります。
  2. 止める判断と戻す順番攻撃の疑いがあるときに誰がシステムを止めると決めるのか、どの順番で戻すのかを書き出しておきます。
  3. ネットが止まっても続く業務サイトやアプリが止まっても店舗や電話で続けられる業務はどれか、洗い出します。
自社で確かめるのが難しい場合はCyberScope のセキュリティ診断(3万円から)

出典

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