掲載記事 156本2026年11月8日(日)運営:株式会社Rabbitly

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脆弱性情報

Apache Axis 1.xに緊急の欠陥、開発終了で修正版は出ず

サイバーセキュリティ情報センター 編集部

画像はイメージです。記事に出てくる組織や現場とは関係ありません。

開発が終わった Java の部品 Apache Axis 1.x に、ログインなしで外部から任意のクラスを読み込まれる欠陥が公表されました。修正版は出ない見込みで、古い業務システムは移行かパッチの適用が必要です。

脆弱性の概要

緊急CVSS は公表なし
対象
Axis 1.x
悪用
確認されていない
影響
ログインなしでクラスを読み込まれ、コードを実行されるおそれ
修正版
修正なし
公表元
Apache Axis
影響を受ける製品
製品対象のバージョン修正版
Apache Axis 1.x1.4 まで修正版の予定なし(パッチのみ公開)
Apache Axis2/Java2.0.2 より前(別の欠陥)2.0.2

やること

Apache Axis は SOAP という形式で別のシステムとやり取りするための Java の部品です。古い業務システムの中に入っていることがあるので、まず有無を調べてください。

  • サーバーの中で axis.jar や axis-1.4.jar を探してください。Web アプリなら WEB-INF/lib の下にあることが多く、Maven を使うものは依存関係の axis:axis や org.apache.axis:axis を見てください
  • 見つかったら、別の SOAP の部品へ移す計画を立ててください。開発元は Apache Axis2/Java などへの移行を勧めています
  • すぐに移せない場合は、公開された修正を取り込んで作り直す方法があります。開発元は修正のコミットを公開していますが、Axis 1.x の新しいバージョンを出す予定はないとしています

移行までの間は SOAP の入口に接続できる相手を、取引先や社内の決まった IP アドレスに絞ってください。これは公式の案内ではありませんが、後で書くとおりサービスごとの認証では防げないので、ネットワークの側で絞る意味があります。

何が危ないのか

開発元は11月6日に CVE-2026-90436 を公表し、深刻度を critical(緊急)としました。CVSS の点数は公表されていません。

SOAP には、エラーを伝える fault というメッセージがあります。Axis 1.x はこの中に書かれたクラスの名前を受け取ると、そのクラスを読み込み、条件によっては作成まで進めます。適切な種類のエラーかどうかを確かめるのは、そのあとです。

クラスを読み込むだけでも、そのクラスの初期化の処理が動きます。アプリの中に都合のよいクラスがあれば、外部からコードを実行できるおそれがあります。どのクラスが使えるかはアプリごとに違うので、同じ Axis 1.x でも危険の大きさは変わります。

この処理はどのサービスを呼ぶかを決める段階で動きます。サービスごとに設定した認証の処理より前なので、認証を設定していても防げません。

Axis 1.x はサポートが終わった製品で、CVE の記録にも割り当て時点でサポート対象外だと記されています。Axis の公式ページに載っている最後のバージョンは、2006年4月の 1.4 です。公表された資料に悪用の記載はなく、CISA の悪用確認の一覧(KEV、11月6日版)にも載っていません。

Axis2 の修正

後継の Axis2/Java は別の製品で、CVE-2026-90436 の対象ではありません。ただし同じ日に、Axis2/Java 自身の7件の欠陥も公表されました。修正版は 2.0.2 です。

深刻度が important(重要)の2件は次のとおりです。

  • CVE-2026-120761 は取り込んだ WSDL などの文書を通じてサーバーの中のファイルを読まれたり、サーバーから別の宛先へ通信させられたりするおそれがある欠陥です
  • CVE-2026-123753 は認証のない呼び出し元が応答の宛先を指定し、社内の宛先へ接続させられるおそれがある欠陥です

2.0.2 では既定の動きが変わります。応答を別の宛先へ返す機能は既定で止まり、一部の連携は設定を足さないと動かなくなります。管理画面も利用者名とパスワードを自分で設定するまでは使えません。Axis 1.x から移すときも、2.0.2 以降を選び、動作を確かめてください。

対象

Axis 1.x は 1.4 までのすべてのバージョンが対象です。Axis2/Java は 2.0.2 より前が対象で、Swagger UI のページの欠陥 CVE-2026-123766 だけは 2.0.1 が対象です。

中小企業が確かめること

自社で Axis を入れた覚えがなくても、委託して作った Java のシステムや業務パッケージに含まれていることがあります。外部とデータをやり取りする古いシステムについて、委託先や開発元に Axis 1 を使っていないかを聞いてください。契約が切れて聞く相手がいないシステムは、サーバーの中のファイルを直接調べるしかありません。

自社で確かめること

  1. Axis 1 を探すJava の業務システムの中に axis.jar や axis-1.4.jar がないかを探してください。
  2. 委託先に聞くSOAP で外部とつないでいるシステムについて、Axis 1 を使っていないかを保守の委託先や製品の開発元に聞いてください。
  3. 外からの接続を絞る見つかった場合は、移行が済むまで SOAP の入口に接続できる相手を絞ってください。
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出典

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