神戸市、NPO役員らの住所を隠せないまま公開 延べ434人分

神戸市は、
この事故の概要
- 公表日
- 2026年10月14日
- 組織
- 神戸市(自治体・公共)
- 原因
- 住所を隠す加工が不完全なデータを公開
- 漏れた情報
- 住所
- 発覚
- 公表なし(内部の自己点検で判明)
何が起きたのか
神戸市は2026年10月14日、市が所管するNPO法人の資料で、個人の住所を読み取れる状態になっていたと公表しました。市の内部の自己点検で分かりました。発表は地域協働局地域活性課が出しています。
市は住所を隠す加工(マスキング)をしたうえで電子データを公開していましたが、一定の手順をとると住所を見ることができました。手順の中身は公表されていません。判明した日も書かれていません。
NPO法人の制度では、役員名簿の個人の住所は公表の対象から除かれています。つまり、公開してよい名簿に、公開してはいけない項目が残っていたことになります。
漏れた情報
漏えいの恐れがある情報は住所で、2種類の資料の延べ434人が対象です。
- 設立の認証申請で市のホームページに公開した役員名簿:48法人、役員265人(2024年4月から2026年8月までの間)
- 内閣府のNPO法人ポータルサイトに掲載した事業報告書などの名簿:13法人、役員93人、社員76人(2026年9月9日から10日まで)
後者の名簿は、事業報告書などに付く「役員名簿」と、社員のうち10人以上の者の名簿です。
外部からの指摘や情報の不正利用は確認されていないとしています。技術的な原因の詳細や、誰がどの作業で誤ったかは発表に書かれていません。
画面の上で隠れて見えても、電子データでは元の文字が残っていることがあります。たとえば黒い四角を上に重ねただけの文書は、見た目は黒塗りでも、文字の検索やコピーで下の文字を取り出せる場合があります。この件の手順は公表されていませんが、同じ種類の問題が起きやすい作業です。
市の対応
市は該当する資料の公開を止め、電子データを差し替えました。対象者には、個人情報が漏えいした恐れがあったことを説明して謝罪しています。
再発防止として、次の3点を挙げています。
- 適切な編集ソフトを使い、マスキングを確実に行う
- 公開前に複数の職員で確かめ、非公開の情報が含まれていないことを確認する
- 関係職員に、個人情報の保護と厳格な取り扱いを改めて周知する
問い合わせは、所管の地域活性課か、市のホームページの問い合わせページから行います。この件専用の窓口は発表にありません。
中小企業が学べること
隠した資料を外へ出すときは、決めた手順で加工し、別の人が文字を取り出せないかを試せば防げます。具体的には次のとおりです。
- 資料の一部を隠すときに使うソフトと機能を決める。見た目だけを塗りつぶす方法は避け、文字のデータそのものを消す機能を使う
- 公開用のPDFを、別の人が全文検索し、隠した部分の文字を選択してコピーしてみる。取り出せたら公開しない
- 過去にホームページへ載せた資料も同じやり方で点検する。神戸市の件も内部の点検で見つかっています
- 同じ原因の事例は福井市の開示文書でマスキング不十分、延べ1,628人分が閲覧可能ににもあります
自社で確かめること
- 黒塗りの方法を決める資料の一部を隠して外へ出すときに使うソフトと手順を決めます。上に図形を重ねるだけの方法は避けます。
- 公開前の確かめ方文字の検索やコピーで隠した部分が取り出せないかを別の人が試してから公開します。
- 公開済みの資料の点検過去にサイトへ載せた資料も同じように点検します。神戸市の件も内部の点検で見つかっています。



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