福井市の開示文書でマスキング不十分、延べ1,628人分が閲覧可能に

福井市は、
この事故の概要
- 公表日
- 2026年11月2日
- 組織
- 福井市(自治体・公共)
- 原因
- 開示文書の電子データのマスキングが不十分
- 漏れた情報
- 氏名、住所、生年月日、電話番号、メールアドレスなど
- 発覚
- 2026年9月14日
何が起きたのか
福井市は、情報公開請求に対して一部を開示した文書で個人情報が見える状態になっていたと公表しました。ページの最終更新日は2026年11月2日です。
市はマスキング(黒塗り)をした文書のコピーをCD-Rに入れて交付しましたが、その処理が不十分で、ある操作をすると隠した部分を読めました。市は、どのような操作かを公表していません。
9月14日に開示請求者から指摘があり、市は10月1日に操作で読めることを把握しました。その後、電子データで交付した一部開示の文書をすべて調べ、ほかにも同じ状態の文書が複数見つかりました。
原因は2つです。市の規則では電子データで渡せるのは全部開示の文書だけですが、法令の事務を担当する文書法制課が、一部開示の文書もデータで渡す誤った運用をしていました。また、電子データで安全にマスキングする方法の検証が足りませんでした。
漏れた情報
対象は41件で、延べ1,628人と132法人です。隠した部分には氏名、住所、生年月日、電話番号、メールアドレスなどが含まれます。二次被害は現時点で確認されていません。
市の対応
市は開示請求者に事情を説明してデータの返却を求め、11月2日までに13件を回収しました。返却した人には紙のコピーを渡し直しています。まだ応じていない請求者には、電話や訪問で早く回収するとしています。対象者には11月2日付で文書を送り、謝罪しました。
今後の対応は短期と中長期に分かれています。短期では、この件に関わった職員への聞き取りを人事担当者が進め、弁護士も交えて責任の所在を明らかにします。漏えいの可能性がある人に向けた相談窓口も設けます。中長期では、全職員を対象に研修を行います。文書の取扱責任者に開示制度の手順を周知し、その人が所属内で研修を行い、受けた職員が理解度をセルフチェックする順です。外部の有識者による情報公開審査会にも報告し、調査と提言を求めます。
相談は、文書法制課が電話、来庁、メールで受け付けています。受付は平日の8時30分から17時です。
中小企業が学べること
電子データの黒塗りは見た目では隠れていても操作で元の文字を読めることがあります。市は具体的な操作を明らかにしていませんが、黒い図形を文字の上に重ねただけの作り方では、図形を外せば下の文字が残ります。ファイルの編集履歴やプロパティに元の文字が残る場合もあります。
- 渡す前に、隠した部分の文字をコピーして貼り付けられないか、ファイル内の検索で出てこないかを確かめます。確かめるのは、作った人とは別の人にします
- 隠す部分がある文書は、紙に印刷してからスキャンするなど、元の文字がデータに残らない形で渡すと決めます
- 規則で決めた渡し方と、実際の渡し方が同じかどうかを確かめます。今回は、規則では認めていない運用が続いていました
- 似た事例として、神戸市、NPO役員らの住所を隠せないまま公開 延べ434人分もあります
自社で確かめること
- 黒塗りの確かめ方黒塗りしたファイルを渡す前に、文字のコピーや検索で隠した部分が出てこないかを確かめます。
- 渡す形を決める隠す部分がある文書は、紙に印刷してからスキャンするなど、元の文字が残らない形で渡すと決めます。
- 社内の手順と実際の運用規則で決めた渡し方と実際の渡し方が同じかどうかを確かめます。



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