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脆弱性情報

Apache httpdに20件の脆弱性、最大CVSS 9.8で更新を

サイバーセキュリティ情報センター 編集部

画像はイメージです。記事に出てくる組織や現場とは関係ありません。

Apache HTTP Server 2.4.69 で20件の脆弱性が修正されました。mod_http2 の欠陥は CISA の評価で CVSS 9.8 です。Ubuntu は10月7日に修正を出しました。パッケージのバージョンで確かめてください。

脆弱性の概要

緊急CVSS9.8
対象
Webサーバー
悪用
確認されていない
影響
遠隔で停止やコード実行のおそれ
修正版
修正版あり
公表元
Apache / Ubuntu / CISA
影響を受ける製品
製品対象のバージョン修正版
Apache HTTP Server 2.4系2.4.68 以前2.4.69
Ubuntu 26.04 LTS修正版より前2.4.66-2ubuntu2.5
Ubuntu 24.04 LTS修正版より前2.4.58-1ubuntu8.16
Ubuntu 22.04 LTS修正版より前2.4.52-1ubuntu4.24
Ubuntu 20.04 LTS修正版より前2.4.41-4ubuntu3.23+esm8(Ubuntu Pro)
Ubuntu 18.04 LTS修正版より前2.4.29-1ubuntu4.27+esm12(Ubuntu Pro)

製品の履歴:Apache HTTP Serverの脆弱性一覧Ubuntuの脆弱性一覧

やること

Apache HTTP Server(Web サーバーのソフト)を 2.4.69 へ更新してください。

  • Ubuntu は apt で更新し、そのあと apache2 を再起動してください。USN-8898-1 が10月7日に出ています
  • 20.04 LTS 以前は Ubuntu Pro が必要です
  • 26.10 は CVE-2026-57941 の修正がページにまだ載っていません

Ubuntu は公式の新しいバージョンへ上げず、今のバージョンに修正だけを取り込みます(バックポート)。そのため 24.04 LTS は 2.4.58 のままで、バージョン番号だけでは判断できません。パッケージのバージョンを上の表と比べてください。同じ仕組みの例は nginxに遠隔で狙える欠陥5件、Ubuntuは全LTSに修正 にもあります。

更新のあとに apache2 を再起動するのは、動いているプロセスが更新前のモジュールを持ち続けるためです。再起動が済むまで、修正は効きません。

公式の一覧にも CVE 記録にも、CVE-2026-57941 の回避策は書かれていません。

何が危ないのか

公式は10月1日に 2.4.69 を公開し、20件を修正しました。Moderate が5件、Low が15件で、Critical と Important はありません。

CVE-2026-57941 は HTTP/2 の処理(mod_http2)の欠陥で、共有のバッファを再入で触るため、解放済みのメモリを使ってしまいます。Ubuntu は、遠隔の攻撃者がサービスを止めたりコードを実行したりするおそれがあると説明しています。

この欠陥の評価は分かれています。Apache の評価は Moderate ですが、米国の CISA は CVSS を 9.8 としました。認証は要らず、ネットワークから届く評価です。悪用については、CISA は「なし」としています。一方で CISA の記録は、自動化できる攻撃で、影響が全面に及ぶ可能性があるとしています。Ubuntu 側の優先度は Medium です。

ほかの Moderate は次の4件です。

  • CVE-2026-63292:mod_vhost_alias の欠陥で、停止やコードの実行につながるおそれがあります。条件は、VirtualDocumentRoot にホスト名の書式指定を使い、LimitRequestFieldSize を既定より大きくしたうえで、8192バイトを超える Host ヘッダーを送られることです。全プラットフォームが対象です
  • CVE-2026-42528:mod_dav(WebDAV)の共有ロックの欠陥で、子プロセスが止まります。WebDAV のロックを作れる権限が要ります
  • CVE-2026-93546:mod_dav_fs の欠陥で、書き込み権限のある認証済みの WebDAV クライアントが、多数の名前空間を宣言した PROPPATCH を送ると、ワーカープロセスが止まり、プロパティのデータベースが壊れ続けます
  • CVE-2026-59685:Windows 版だけの欠陥で、展開すると長くなる短縮形式(8.3形式)のパスを処理するときに起きます

Low の15件にも、設定しだいで当たるものがあります。たとえば Digest 認証の mod_auth_digest の欠陥が3件、フォワードプロキシでの FTP の応答の検証不足、mod_rewrite の先読みの使用などです。

対象

CVE-2026-57941 の対象は、Apache の一覧では 2.4.17 から 2.4.68 で、mod_http2 を使うサーバーです。Ubuntu のページと CVE 記録は 2.4.0 から 2.4.68 としていて、範囲の書き方が違います。2.4.68 以前は、どちらでも対象です。

Ubuntu の通知 USN-8898-1 が挙げる CVE は、CVE-2026-56154(mod_rewrite)、CVE-2026-57941、CVE-2026-59797(mod_ssl)の3件です。このうち CVE-2026-57941 は、18.04 LTS から 26.04 LTS までに影響すると書かれていて、16.04 LTS と 14.04 LTS は影響なしです。

中小企業が学べること

使っていないモジュールは読み込まない設定にしておくと、欠陥の当たる範囲が狭くなります。今回の20件は、mod_http2、mod_dav、mod_auth_digest、mod_proxy_ftp など、モジュールごとの条件が付いていました。apache2ctl -M で読み込んでいるモジュールを一覧にして、使っていないものを外してください。

WebDAV やフォワードプロキシのように、特別な用途の機能は、使うときだけ有効にします。書き込み権限のあるアカウントや、外から使えるプロキシが、攻撃の足がかりになりやすいためです。

レンタルサーバーで動かしている場合は、サーバー側の更新を事業者が行います。更新の予定を事業者に聞いて、結果を控えておいてください。

自社で確かめること

  1. パッケージのバージョンを見るUbuntu では apache2 -v の表示では判断できないので、dpkg -l apache2 のバージョンを上の表と比べてください。
  2. 再起動を確かめるUbuntu の案内では更新のあと apache2 の再起動が必要なので、再起動が済んでいるかを確かめてください。
  3. レンタルサーバーに聞くレンタルサーバーで動かしている場合は、更新の状況を事業者に聞いてください。
自社で確かめるのが難しい場合はCyberScope のセキュリティ診断(3万円から)

出典

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